質問
関東在住です。あまり大雪に見舞われたことがなく、先日ドライブ中にちょっと雪が降っただけでもヒヤヒヤしてしまいました。普段から気をつけておきたいポイントがあれば教えてください。
回答
車内では一酸化炭素中毒に注意をして、救助を呼びましょう。
道路で立ち往生したときには、できるだけ車を道路の脇に寄せましょう
2014年2月、関東地方は7~9日と14~16日の2度に渡り大雪に見舞われました。1度目の大雪の際、道路会社もドライバーも予想を超える降雪、積雪で交通機関に大きな乱れが出たにも関わらず、2度目の降雪でも1度目の教訓が活かされないまま、関東の交通網は大混乱に陥り高速道路が完全に麻痺し、多くの車が立ち往生しました。
このとき復旧が遅れた原因は、放置された車により緊急車両がとおれなかったことでした。これは重大な教訓と言えるでしょう。もし皆さんが同じ状況に遭遇したら、動けるうちに道路の脇に車を寄せて、緊急車両がとおれるスペースを確保することが非常に大切です。
また、こうした場合、車を放置して歩いて避難した方がよいのか、あるいは車内にとどまる方がよいのでしょうか。その判断は状況次第とも言われています。公共施設など、避難できる場所が歩いて行ける範囲にある場合は、車を道路の脇に止めて歩いて避難しましょう。避難先が遠い場合や吹雪で周囲が見えない場合は、車内に留まり、天候の回復を待つようにしましょう。
車内で待機する場合は、雪で排気管を塞がない工夫を!
では、実際に大雪や雪崩の影響で車が立ち往生してしまったときには、どのような対応をすればよいのでしょうか。
まずは落ち着いて救助を呼びましょう
大雪や雪崩に遭い、車を動かすことが困難になった場合、まずはハザードを点け、できるだけ道路の端に車を止めましょう。次に、ロードサービスや警察などに救助を依頼し、救助が来るまで車内で待機します。車内で救助を待つときの注意点
交通量が少ない道路において雪で動けなくなったとき、車内で暖をとっていた人が一酸化炭素中毒でなくなるという悲惨な事故も報告されています。エンジンをかけてヒーターを使っていたというケースなのですが、降り積もった雪が排気管を塞いでしまい、排気ガスが車内に充満してしまったことが原因で起こった事故です。だからと言って極寒の車外に出て救助を待つのも危険です。車内にとどまり、助けが来るのを待ちましょう。その際には雪で排気管が塞がれないよう特に注意しましょう。排気管の出口の除雪を忘れずに
北国や降雪シーズンにはトランクに毛布やシャベルを常備しておくようにしましょう。 エンジンをかけたまま車内で待機する場合は、排気管の出口の部分が雪で埋まらないようにしておくことが重要です。排気口の周りの小まめな除雪を必ず行いましょう。その際、燃料に余裕があるかどうかも確認しながらエンジンを使うとよいでしょう。ヒーターを使うにも電気が必要なので、たまにエンジンの回転を高めて発電機を回すことも必要かもしれません。
窓ガラスを少し開けておく
車内にとどまっている間、どうしても寝てしまうこともあると思います。そんな場合に備え、毛布で身体を温めておきましょう。また、風が吹きつけない方の窓ガラスを少し開けておくと一酸化炭素中毒にならずに済みます。着雪の様子で、風が吹きつける方向がわかります。大雪が降るかどうかは天気予報でわかりますが、そうした際には北国でなくとも非常用の滑り止め(チェーンなど)やシャベルと毛布を用意しておきたいものです。非常用の食料もあるとよいでしょう。また、市販されている解氷スプレーも便利です。
電気自動車の大雪、雪崩対策とは?
最後に、最近話題の電気自動車(EV)の場合どう対応すべきなのでしょうか。電気自動車(EV)は排気ガスゼロですが、バッテリーの容量が長持ちしませんし、ヒーターの効きがよくありませんので防寒具を用意しておいたほうがよいでしょう。また、走行時にバッテリーが切れても充電可能なレスキューカーは多くないので、現段階ではまだ電気自動車(EV)で大雪のなかを走るのはリスクが高いと言えるでしょう。外出時の天候はあらかじめ調べればわかることが多いものです。「備えあれば憂いなし」と言うように、いざというときのための準備は怠らないように気をつけましょう。